「食品廃棄物を2025年までに半減」を目標としたイオン!その現状は!?

今回は、国内最大の小売チェーンであるイオンのフードロスに関する情報をご紹介します。
「食品廃棄物を2025年までに半減」という野心的な目標を策定したことで注目を浴びているので、フードロスの現状や今後の取り組みなど要チェックです。

「食品廃棄物を2025年までに半減する」と発表したイオン

2017年10月、イオンは食品廃棄物の削減に向け、下記の目標を策定しました。
・食品廃棄物を2025年までに半減
・「食品資源循環モデル」を2020年までに全国10カ所以上(対象1,000店舗以上)で構築

以前ご紹介したように、フードロス削減に向けた取り組みが進んでいるイギリスの大手小売チェーンTescoの目標が「2030年までに食品廃棄物を半減する」であることを考えると、今回のイオンの目標はかなり野心的だと思います。

食品小売業の最大手がフードロス削減に向けて本格的に動き出したということで、NHKやFNNなど各社がこの発表を報じています。

イオン、食品廃棄物を2025年までに半減へ 食品ロス削減へ向けた各界の動き(井出留美) - 個人 - Yahoo!ニュース

イオンの事業内容

イオンは、6期連続で営業収益No.1を達成している国内最大の小売業です。店舗数は2万を超えており、誰しも一度は利用したことがあるかもしれません。

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また小売業の他、総合金融やディベロッパーといった事業も手掛けています。

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海外進出もしており、マレーシアを皮切りに、アジア13カ国に展開していますが、今回は国内の小売業(GMS事業、SM・DS事業、小型店事業)が対象です。

では、 イオンの事業内容について把握した上で、フードロスの現状や今後の計画、改善に向けた取り組みについて見ていきます。 

イオンのフードロスの現状

イオンの食品廃棄物の発生量は下記になります。 単位は、売上100万円当たりの発生量である「発生源単位(kg/百万円)」です。f:id:sdaisuke:20171125045110p:plain

2016年は34.3 kg/百万円で、2015年の35.6 kg/百万円に比べて約3.7%減少しています。2013年からの傾向を見ても、フードロス削減に向けた取り組みが着実に進んでいるようです。

今後の計画・方針

上記で述べたように、イオンは食品廃棄物の削減に関する目標を策定しました。
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この2つの目標に取り組むにあたって、イオンは下記のようにアプローチしていくようです。
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バリューチェーンの各領域で、地域や顧客など関係者を巻き込みながら3R(Reduce、Reuse、Recycle)を実行していくということで、非常に素晴らしい方針だと思います。

フードロスの改善に向けた取り組み

具体的には、下記のような取り組みを行っていきます。

廃棄物の見える化

計量器等により品目ごとの廃棄物発生量を把握し、ロスを見える化することを検討しています。

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Tescoの前例を踏まえると、これは非常に興味深い試みです。食品廃棄物データを詳細に収集・分析することで、効果的なアプローチを取ることができます。

個人的には、誰もが上記のデータにアクセスできるようにしてほしいです。Tescoの場合は、この情報の透明性が関係者との信用関係に繋がっているように思います。

賞味期限の年月表示

賞味期限の表示を「年月日」から「年月」に変更していきます。対象は賞味期限1年以上のPBの加工食品で、今後2年以内に取り組むようです。

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食品資源循環モデルの構築

目標の1つである食品資源循環モデルを構築するために、食品リサイクルループを実施していきます。これは、店舗から出る食べ残しなどの食品残さを堆肥化させて土に還し、その土で農作物などを栽培する取り組みです。

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既に、イオングループ農業法人イオンアグリ創造株式会社」が上記の堆肥化させた土を利用しており、2016年度にはキャベツなど約520トンの農作物を出荷しています。

店頭での啓発活動

店頭での啓発活動により、消費者にフードロスを削減するよう訴求していきます。

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この他にも様々な取り組みを行っています。今後の動向も要注目ですので、ぜひチェックしてみてください。

引用文献)

まとめ

  • 国内最大の小売業であるイオンが「食品廃棄物を2025年までに半減」という野心的な目標を発表した
  • 2016年は34.3 kg/百万円で、2015年の35.6 kg/百万円に比べて約3.7%減少しており、フードロス削減に向けた取り組みは着実に進んでいる
  • バリューチェーンの各領域で、地域や顧客など関係者を巻き込みながら3R(Reduce、Reuse、Recycle)を実行していく
  • Tescoと同様に、計量器の導入等による食品廃棄物の見える化に取り組む